B-02-160
Jûichimen-Kannon Ekâda?amukha, Kannon aux Onze Faces (Triade)
十一面観音
Rokuharamitsuji Kyôto-shi, Higashiyama-ku (Saigoku n° 17)
補陀洛山 六波羅蜜寺 京都市東山区松原通大和大路東入ル 西国33札所17番
六波羅堂(印)
立像。冠の上に十面がピラミッド状に載っている。
国宝。木造一木造り。像高258cmの巨像。
北 は建仁寺より南は五条通まで、西は鴨川より東は東大路通に至るあたりは、かって六原と呼ばれ、葬送地であった。 天暦5年(951)、京に疫病が流行した時、「市聖」空也上人は一体の十一面観音を作り、これを洛中に引きまわして祈願し、悪疫をなくしたが、この頃建立 したのが当寺前身の「西光寺」である。その後上人の弟子中信が中興して天台別院とし、仏語の六波羅蜜をあてて「六波羅蜜寺」と改称した。 この十一面観音立像は、十世紀頃の作風を示し、伝承通り、空也が創建した西光寺の本尊像であると思われる。
西国三十三所観音巡礼、大阪:朱鷺書房、1987